「2022年度札幌市中心部オフィスビル市況」を発表

札幌中心部のオフィスビル市況は慢性的な供給不足

株式会社札幌ヴェルディ   2022年3月30日


 札幌市を中心に、北海道道央圏で事務所、倉庫、店舗など不動産仲介を行う株式会社札幌ヴェルディ(本社:札幌市中央区北2条西13丁目1番地1号K2ビル5階、中村恭章社長)は、定期的に札幌市経済の指標ともなるレポート「札幌市中心部オフィス市況」を発表していますが、2022年3月30日、2021年12月末時点の業界レポート「2022年度札幌市中心部オフィスビル市況」を自社HP https://sapporo-verdy.jpで公開します。レポートの対象地区は札幌駅前通りおよび周辺、JR札幌駅北口周辺、大通り周辺、大通り南周辺、地下鉄東西線バスセンター駅周辺、地下鉄東西線西11丁目駅周辺、の延床面積が330平方メートル(100坪)以上かつ4階建以上の主要オフィスビル379棟です。(2021年度より2棟が減床3棟が新たに統計対象ビルとなりました。)

 市況全体としては2021年12月末時点にて空室率は2.07%、新規供給量は2021年6月「THE PEAK SAPPORO」延床面積13,764.86㎡(4,163.87坪)、8月「THE PLACE SAPPORO」延床面積8,541.17㎡(2,583.70坪)、6月「ASCN11ビル」延床面積1,838.15㎡(556.04坪)の3棟が竣工。
3棟で貸室供給面積16,634.67㎡(5,032.00坪)の供給がありましたが、建替えのため2棟「ヒューリック札幌」、「札幌第一生命ビル」が減床したため、総貸室面積は横ばいとなり、需要量に対して供給量が追いつかない状態が継続しています。

コロナ禍におけるオフィス移転・縮小等、需要動向には慎重な動きも見られましたが、通信販売業等の非接触型販売の急激な伸長からコールセンターなどの分室・増床を筆頭に、IT関連企業、BPO (Business Process Outsourcing)サービス企業を中心にテナントの新規開設・拡張ニーズは引き続き旺盛な需要増となっており新規供給が追い付かず空室率は調査対象全地区で減少しました。

 2021年度の国内経済は、第3四半期には緩やかな景気回復傾向にむかいましたが、新型コロナウイルスの感染収束は予断を許さず、全般的には需要の停滞も見られました。
 道内経済は持ち直しのスピードも鈍化しているようにみられましたが、札幌中心部の慢性的なオフィス供給不足解消のためオフィスビル建設促進補助制度等による多くの再開発計画が進んでおり、さらに北海道新幹線の札幌駅開業・冬季オリンピック・パラリンピック招致を見据え、市街地中心部の再開発計画による新築・建替えの勢いは引き続き活発化しています。

 慢性的な供給不足に加え、ポストコロナのオフィス全般需要の回復、2023年に開業予定の北広島市のボールパーク、2030年に予定される新幹線の開通、道央圏の観光需要増大を見込む大型ホテルの建設、市街地再開発事業による複合商業施設の建設ラッシュ等により、ビジネスニーズのさらなる増加が見込まれるため、今後数年の建替え・再開発によるオフィス床増床が待望されます。


以上

― 記 ―

「2022年度札幌市中心部オフィスビル市況」目次

1・札幌中心部オフィスビルの市況及び相場
 ● 札幌中心部のオフィスビル市況は慢性的な供給不足
 ● 札幌ビジネス地区のテナントの動向
 ● 札幌中心部オフィスビルは今後も新築・建て替えが活発化
2・札幌中心部オフィスビル貸室面積と空室面積
3・地区別空室率の推移
4・募集賃料の推移
5・地区別募集賃料の推移
6・新規需要量


レポートの対象地区


本レポート全体は株式会社札幌ヴェルディのホームページに掲載する他、希望企業・団体にはFAX送信も行います。また本レポートのPDFファイルは下記URLよりダウンロードできます。

https://sapporo-verdy.jp/downloadfiles/data2022.pdf(600Kb 12P)

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担当:株式会社札幌ヴェルディ 市場調査部アナリスト 笹森 博章
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